インド・ガンジス河沿いの聖地ハルドワールを訪ねる旅


 ガンジス河沿いの聖地と言えば、日本人にはヴァラナシ(ベナレス)が有名ですが、デリーからバスでおよそ6時間ほどの所にある山あいの小さな町ここハルドワールも、インドの人々にとっては憧れの聖地です。ヴァラナシで見るガンジス河は、泥が混ざったような色で、悠々と流れるまさに大河の印象ですが、ヴァラナシよりもよりもヒマラヤの源流に近いここハルドワールで見るガンジス河は、清らかで瑞々しい印象でした。
 徒歩やサイクルリキシャで周れるほどの小さな町ですが、ハルドワールで12年に一度行われるクンブ・メーラーという世界最大のお祭りでは、1,000万人以上の敬虔なヒンドゥー教信者が訪れることで有名です。祭りの最中、争うように沐浴をする人々が次から次へと押し寄せ、後ろから押された人々が河の深みにはまり、至福のうちに流されて命を落とす人もいるそうです。

 もうひとつ、ハルドワールやその近くの同じく聖地リシュケシュは「ヨガの聖地」としても世界的に有名で、リシュケシュにはかつてビートルズが訪れ、ヨガのアシュラムで修行したそうです。ハルドワールにもいくつかのアシュラムがあり、外国人も入門できますが、かなり厳しいコースのようで、時間もない、体も硬いの店主はせっかくここまで来たのに断念しました(トホホ・・・)。そんなハルドワールやリシュケシュは、一般のヒンドゥー教信者やおもしろい(なんてこと言ったら怒られますが)格好のサドゥーがたくさん滞在しています。サドゥーとは鮮やかなサフラン色の衣を身にまとった修行者なのですが、私らなんかふつーの日本人から見ると、腰を抜かすほどすごい格好をしてたりします。髪はドロドロのドレッド、裸に真っ白の粉を塗りたくってるサドゥー、体中にお花をつけてるサドゥー、写真を撮ると怒られそうなので画像はありませんが、かなり驚かされることは確かです。

 ハルドワールで見逃せないのは、毎日18時から始まるプージャー(ガンジス可での礼拝)と、メインガートである「ハリキーパイリー」というところへ向かう迷路のようなバザール。バザール大好きな店主は本当にこのバザールを楽しみにしていました。リシュケシュほど旅行者が多くないハルドワールでは、日本人の私も結構珍しがられて楽しかったです。バザールで品を手にとると、店の主人が話しかけてきて、「チャイでも飲むか?」と声をかけられ、気ままにおいしくて温かいチャイと主人のおしゃべりで時間を潰す。旅の中で一番好きな時間です。


←雨上がりのメインガート「ハリキーパイリー」。右の方から美しく晴れ渡り、清らかなガンジスの流れを照らしています。このガートも夜の6時近くになると多くの信者が集まり、プージャー(火の礼拝)や沐浴、灯明流しがあり、幻想的な雰囲気に包まれます。




→ガート近くの灯明売り。色とりどりのお花をバナナの葉にのせて、その上にろうそくを点けて祈りながらガンジス河に流します。流してしまうのがもったいないくらい、色鮮やかで美しい花々ですが、人々が一度にこれを流すと、辺りは敬虔な雰囲気になります。
←メインガート「ハリキーパイリー」へ向かう迷路のようなバザールにはいろんな小さなお店がぎっしりと軒を連ねています。左の写真はインドの人々が額につけるビンディー用の粉。はっとするような赤い粉が山となって積まれています。この店の主人に「写真撮っていい?」とたずねると、恥ずかしそうにはにかみながらも、しっかりと一緒に写ってくれました。


辺りが暗くなり始め、いよいよ祈りの時間が訪れました。「ハリキーパイリー」に集まる人の群れ。人々は既に興奮と歓喜に包まれています。
→人々がここハルドワールで祈りを奉げることのできる歓喜に包まれている中、18時半頃から祈祷者による鐘の音が鳴り響き、その鐘に合わせて「プージャー」(火の祈りの儀式)が始まると、人々の歓喜は頂点に達します。
←翌朝、また平穏な姿となった「ハリキーパイリー」。極彩色の寺院とガートががいかにもインドらしい風景です。首都デリーからバスで6時間。2泊3日くらいの気軽が小旅行が楽しめるとっても素敵な町でした。